2023.6.1
諸江史耶
モロ先生の授業「婆ちゃんとの思い出」

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)

https://stand.fm/episodes/6477e297ebe0e06adb73f743

今日は勉強になる話でも何でもなく、僕の思い出話です。

ユニークな爺ちゃん婆ちゃん

僕の爺ちゃんと婆ちゃんは何かとユニークでパワフルな噂が絶えない、濃いキャラをしてました。

爺ちゃんは国鉄の車掌さんで、とにかく旅好き。

家族を置いて自分だけ世界各国を旅することが大好きな人でした。

昔いとこと二人で軽トラの2台に乗せられて、山道を走るもんだから、振り落とされないようにしがみついて、ついた先で当時10歳くらいの僕の頭よりも大きな椎茸をちぎって集めて、また軽トラに振り落とされないようにしがみついて、家の前であみで焼いて食う、なんて、道路交通法も衛生面もあったもんじゃない生活を教えてくれました。

本当に楽しかった。

見た目は強面なのに、下戸で、レーズンパンを食べて帰宅しただけで、飲酒運転を疑われてしまうレベルでした。

そんな爺ちゃんが亡くなったのは、僕がまだ12歳とかそれくらいの頃でしたね。

そんなパワフル爺ちゃんの奥様だから、どんな婆ちゃんなの?というところですが、こちらもまたパワフル。

親戚総勢10人でオーストラリアに行っても、小学生の僕が拙い英語で頑張ってコミュニケーションを取ろうとしている中、一人「ありがとうねえ」「助かるわあ」と、全く向こうの文化に歩み寄る気のない姿勢には正直憧れました笑

それからしばらくして、婆ちゃん家の軒下に超巨大なスズメバチの巣ができた時も、婆ちゃんは振り落として、その中の1匹に頭を刺されました。

ところが、その瞬間刺した1匹を握り潰して、そのままかかりつけ医のところに持っていき「こいつに刺された!」と駆け込んだそうです。

当時の僕にとってはそんな爺ちゃん婆ちゃんが誇りで、新しいネタを仕入れては学校で自慢をしていました。

そんなある日、爺ちゃんが亡くなり、しばらくして婆ちゃんが僕の実家に遊びにきた時のこと、僕は必死こいて音楽高校に進学するために練習している最中でした。

年頃もあってか、母に「せっかくばあちゃんきてるし、なんか1曲弾いたら?」という言葉にも「今弾ける曲無いから」と断ってしまう。

「婆ちゃんに聞いてもらう機会なんて、もう無いかもよ!」と念を押されましたが、ほとんど弾くことはありませんでした。

だって、こんなパワフルな婆ちゃんには、もっと上手くなってから聞かせたかったから。

それから僕は東京の音大に進学して、間も無く、婆ちゃんが僕の記憶を完全に無くしてしまったと知りました。

彼女が覚えているのは彼女が学生時代〜母や叔父を産んで間もない頃の記憶のみで、その後母が僕を産んで育てて、ばあちゃんのもとに遊びに行っていた記憶も、僕が爺ちゃんと山へ椎茸とりに行っていた記憶も、オーストラリアで日本語をぶちかましていた記憶も、スズメバチを撃退した記憶も残っていませんでした。

それでもいいから会いに行こうと思い、今は施設にいるばあちゃんに会いに行きました。

「あら、こんにちは、どちら様?」と言われ、自分はもう少しショックを受けるかなあと思っていたのですが、意外と冷静で、淡々と「あなたの娘の子ですよ、お久しぶりなんです」と説明してました。

心残りなのは、あの日あの瞬間に、ピアノを弾かなかったこと。

本当に最後になるとは、思ってもいなかったから。

もちろん、今もばあちゃんは生きてますから、聞かせることはできます。

でも、それは彼女にとって「どこかの兄ちゃんのピアノ」で、「孫のピアノ」ではありません。

その日以来、僕は「常にこれが最後のチャンス」だと思って生活するようにしています。

皆様も、そうかそのチャンス逃さないでね。

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